工事の前払金を出来高で精算する計算|差し引き方の 2 つの型

工事の着手のときに代金の一部を前払金として支払い、そのあとの出来高払いで精算することがあります。精算の方法は契約で決まり、大きく分けて出来高払いのたびに一定の割合を差し引く型と、最後の支払いでまとめて差し引く型があります。

このページでは、2 つの型の計算を数字の例で整理します。出来高の額は上の計算ツールで確かめられます。

出来高請求の計算

契約金額と累計出来高率を入れると、前払金を差し引く前の今回の出来高額を表示します。差し引き後の金額は本文の式で計算します。

入力した値はこの画面の中だけで計算し、どこにも送信しません。

例に使う工事

上の計算ツールに契約金額と累計出来高率を入れると、各回の出来高額(前払金を差し引く前)は 4,000,000 円、4,000,000 円、2,000,000 円になります。

型 1: 出来高払いのたびに割合で差し引く

出来高額に前払金の割合(この例では 30%)を掛けた額を、毎回差し引く型です。

回 出来高額 差し引く前払金 支払額(税抜)
1 回目 4,000,000 1,200,000 2,800,000
2 回目 4,000,000 1,200,000 2,800,000
完成時 2,000,000 600,000 1,400,000
合計 10,000,000 3,000,000 7,000,000

差し引いた前払金の合計が、最後に前払金の額と一致するかを確かめます。端数が出る場合は、最後の回で残りをすべて差し引く形にすると合わせやすくなります。

型 2: 最後にまとめて差し引く

途中の出来高払いでは差し引かず、完成時の支払いで前払金をまとめて差し引く型です。

回 出来高額 差し引く前払金 支払額(税抜)
1 回目 4,000,000 0 4,000,000
2 回目 4,000,000 0 4,000,000
完成時 2,000,000 3,000,000 −1,000,000

この例のように、最後の出来高額が前払金より小さいと、完成時の支払額がマイナスになります。途中の支払いを出来高額の一部にとどめるなど、契約でどう定めているかを確かめてから計算します。

管理表の作り方

前払金のある工事は、出来高の管理表に次の列を足すと、残りを追いやすくなります。

完成時に前払金の残りが 0 になることを確かめてから、最後の支払いに進みます。前払金の会計処理(どの科目で記録するか)は会社の方針によるため、顧問の税理士に確認してください。

よくある質問

どちらの型を使えばよいですか?

契約で決まっています。注文書や契約書の前払金の精算条件を確かめてください。決まっていない場合は、協力会社と取り決めを交わしてから支払います。

前払金の消費税はどう扱いますか?

前払金の消費税の扱いは、取引の内容や時期によって考え方が分かれることがあります。個別の判断は顧問の税理士に確認してください。

端数が出て前払金の合計が合いません。

最後の回で前払金の残りをすべて差し引く形にすると、合計を前払金の額に合わせられます。取り決めと矛盾しないかを確かめてください。

まとめ

前払金の精算は、契約で決まった型に合わせて、前払金の残りを管理表で追うことが大切です。出来高額は上の計算ツールで確かめ、差し引いた合計が前払金と一致するかを完成時に確かめましょう。

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